2006年08月06日

流血女神伝 喪の女王4



感想です。

今回はなんと言ってもイーダル王子です!!(萌)
ここまで暗い闇を抱えてたなんて想像してませんでした。
自分の出自を心底呪ってるんですね。
女装したりしたのも、後継者問題回避ってこともありますが、それ以上に、そうやって茶化したりごまかしたりでもしないと、父親に瓜二つの容姿に耐えられなかったのかもしれません。
やたら自分礼賛してたのも、深読みすれば自虐的な皮肉だったのかも。

確かに血だけは、自分の力じゃどうにもなりませんからね〜
そうするとその原因を作った母親に対する嫌悪は、並々ならぬものなんでしょう。
バンディーカの死に際、かなり冷たい態度でしたが、ホントのところはバンディーカが何時死のうとどうでもよかったんじゃないでしょうか。
王子としての最低限の義務だからしょうがなく駆けつけた、みたいな。


あと今回のイーダルといえば、外せないのはグラーシカに迫るシーン。
本気を出せばグラーシカにも振りほどけない腕力とか、なげやりなセリフとか、陽気な(ふりをしてる)イーダルからは考えられない雰囲気にワクワクドキドキ♪
もう既成事実化でもいいや〜とか思ってしまいました。
そういうドロドロ展開も大好きv
でもさすがにそこまでは行きませんでしたね〜
さすがグラーシカというところでしょうか。
この人は、底なし沼のようなイーダルと違って、ちゃんと心の根を持ってるんですね。

これはひとえにネフィシカのおかげだと思うんですが…
そのネフィシカもどんどん黒くなっちゃってま〜
女神関連でイーダルに責められた時、パーヴェイに止められた言葉の続きが気になります。
「女王の生気を吸い取ったかのような」といった描写が頻繁になされてましたが、まさか呪いだけでは飽き足らず、女神に縋る具体的な行動にでてたんでしょうか。

最近は精力的になったネフィシカですが、能力的にはバンディーカには遠く及ばないと思うので、そうなったときさらに女神に縋りそうで怖いです。
あとパーヴェイの動向も気になります。
人畜無害そうな顔して、目的のためなら妻であるネフィシカでさえも簡単にポイしそうでオソロシイ。。。
盤石だったユリ・スカナも、バンディーカ死亡によってゆっくりと傾いていきそうだなぁ。
バンディーカとともに神の加護も去ったのかもしれません。



あとサルベーンはあいかわらずというかなんというか…
ネフィシカ殺さなかったのも、情が邪魔したとかいう理由がまったく思い浮かばないのが彼らしいというかなんというか。
女神のためならなんとやら、この人は一生女神に尽くしそうですね。
(そして女神からは全く顧みられないという惨めな展開)
今まで味方してきたカリエまでも裏切って、彼が何を成そうとしているのか見ものです。



それとルトヴィア。
とうとうバンディーカに死刑宣告出されちゃいました。
ドーンの頑張りを知っているだけに、もう手遅れだといわれると悲しい(涙)
ドーンは為政者としてはいま少し冷酷さが足りなかったと思います。
腐った部分は切り捨てるしかないのに、なんとか元に戻そうとして根本まで腐らせてしまう。
グラーシカがルトヴィアの行く末を予想してましたが、エティカヤの脅威がある今、暴動が起こった隙を突かれてエティカヤの支配下におかれるというのがもっとも可能性の高い未来だと思いました。
市民が政権取るにはね…もちっと社会が成熟しないとダメな気がする…

ルトヴィアの未来といえば現皇后であるグラーシカの未来も気になります。
カリエの白昼夢によれば皇后として殺されるっぽいですが、離婚の話が浮上してる今、どうなることやら。
でも誇り高いグラーシカのことだから、志を果たすために結局ルトヴィアに帰って、国と運命を共にしちゃいそうな気がする。
あ〜そうするとかなりの死亡率だなぁ。
女神伝ではホントみんな死亡率高すぎてこわごわです。



今回の最後、とうとうネフィシカの手に落ちたカリエですが、これからユリ・スカナの政治にどのように巻き込まれていくのかとても興味があります。そして政治的に利用されて表舞台に立つなら、そのときバルアンがどういう行動をとるのか見ものです。




それとどうでもいいですが、子供作りたくないイーダルは、同じく結婚したくないミュカと独身貴族(王子?)同盟を作るといいと思います。


おっと最後に、忘れてました近親相姦。
前の巻で決別した後どういった経緯でイーダルが誕生したのか非常に興味があったのですが、結局愛しさゆえに憎んじゃったってこと??
ジィキの時といいカリエの初体験の時といい、須賀さんは肝心なところはほんの数行しか書かないから、「え〜こんだけ??」と悶々としておりました。
でもこのくらいで放置される方がかえって妄想の幅が広がってオイシイのかもしれません。
現に私も、購入してからもう1週間以上たつのに、未だにこの姉弟の関係を妄想しながら萌萌してます。
近親相姦といっても兄・妹じゃなくて姉・弟なのがさらに萌。
はぅ〜、返す返す、バンディーカ一代記を番外編で読みたかった…
凝縮しすぎだよ〜〜

流血女神伝シリーズ
posted by 里佳 at 02:33| Comment(8) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、私も、イーダルが黒くてビックリしましたが、彼が生まれ育った環境を考えると仕方がないかと思います。
イーダルがグラーシカに迫る場面で、これで本当にグラーシカと関係を持ってしまったら、イーダルは今以上に自己嫌悪に襲われて生きていけなくなると思いました。ただイーダルがグラーシカにだけは本音を言ったのは、グラーシカが自分を利用したり追い落としたりしない事を知っていただけじゃなく、イーダルとグラーシカの2人だけが共有する思いも大きかったん思います。
あと、グラーシカはルトヴィアに帰ったほうがいいと思います。ユリ・スカナに戻った方が楽だと思うし、まだ幸せかもしれないけど、離婚する事を選んだらすごく後悔すると思うし、自分が許せないと思います。次の巻あたりでカリエに再会して、エジュレナ皇妃がそうしたようにグラーシカにも皇后としてドミトリアスと共に最期までルトヴィアと命運を共にする覚悟をして欲しいです。4巻を読んだときに、ネフィシカガあそこまで離婚させようとしてるのは裏があると思うのでグラーシカは帰ると決めたとたんにネフィシカ夫婦に裏切り者として殺されそうだと思いました。
Posted by さおり at 2006年08月07日 17:46
>さおりさん

はじめまして!コメントありがとうございます。

>>イーダルとグラーシカの2人だけが共有する思いも大きかったん思います。

イーダルがあそこまで本音を吐露したのは、グラーシカなら諸々の事情をわかった上で真正面から受け止めてくれると思ったからなんでしょうね。
あんなことしたのも、自分の性格に嫌気がさしてて、活を入れて欲しくてわざとやったのかもな〜と読み返して思ったりしました。

>>あと、グラーシカはルトヴィアに帰ったほうがいいと思います。

後々まで悔いを残さないためには帰った方がいいと思いますが、ルトヴィアの転落がわかってるだけに、強くそう思えないんですよね〜。
サラの第2子が王子だったりしたら、さらに周囲の風あたりが厳しくなるでしょうし…

ネフィシカに関しては、「むむ!そういう考え方もあるか!」と目からウロコの思いです。
私はただ単に、「愛する子も戻ってきたし、愛する人(サルベーン)も帰ってきた。自分を苛む母親も消えたことだし、この際妹も手元において、愛に溢れた幸せな生活を築きましょう」ってことなのかと思ってました。
Posted by 里佳 at 2006年08月07日 21:27
ネフィシカについてはグラーシカに対する愛情はあると思いますけど、だからこそ妹に裏切られると思ったら反動が大きそうだし、ビアンを通してバルアンとは密約ができてそうなので、計画が狂うのは何より嫌がりそうだと。それにネフィシカがやらなくても夫がやりそうだなと。
あと、グラーシカの既視感が気になります。バンティーカがグラーシカに話した事がないのに母娘が同じ記憶を共有する事はないと思うのですが、多分、その時のグラーシカとイーダルには女神の干渉が働いてたのだと思いますが、それだけじゃなくてグラーシカとイーダルはバンティーカと弟に顔だけじゃなく性格とかが似てるんだろうなと。バンティーカとは結果が違うのは近い将来、グラーシカがバンティーカのような立場になるけど、イーダルとの関係は普通の姉弟のままという暗示や伏線かなと思いました。
カリエが見た血染めの皇后旗の白昼夢と辻褄が合わないけど、天気晴れなれどで、国を揺るがす動乱が起こるけど、帝国は存続すると書いてあったので、できればグラーシカがドミトリアスの死後サラ家事分の生んだ皇子が成人するまで皇后として国を建て直して欲しいと思いました。ルトヴィアに残された時間はどれくらいだか分かりませんが、グラーシカにも子供を産んでカリエやナイヤやエジュレナ皇妃のようにいい風に変わって欲しいなと思います。できれば皇子より皇女がいいなと思います。そうすれば、皇女がアフレムの妃になれば、平和な形でルトヴィアがエテカヤが共存できるかなと。長々と書いてしまってすみません。これからもよろしくお願いします。
Posted by さおり at 2006年08月07日 23:35
>さおりさん

グラーシカの結婚に対して、最後の一押しをしたのはネフィシカだったわけですし、グラーシカが離婚の薦めに従わなかったとしても「しょうがない子ね」で許してくれそうな気もするんですが…(というか妹への愛を信じたい(> <))でもあののっぺり顔の夫なら鬼畜なことでも平気な顔してやりそうですね。
グラーシカの既視感については、私はグラーシカは最後まで女神に抗い続けるという暗示なのかなと思いました。将来ザカールの世界征服に対抗する存在かな、と。

>>天気晴れなれどで、国を揺るがす動乱が起こるけど、帝国は存続すると書いてあったので

そうなんですか!天気晴れの2冊は立ち読みして終わりだったので全く覚えてませんでした。
白昼夢との整合性からすると、皇帝夫妻は市民暴動で殺されるけどミュカが皇帝位を継ぐってパターンが思い浮かんじゃうんですが…グラーシカの息女がアフレイムの妃になるというのもアリですね〜。その方が幾分平和的でルトヴィアにとっても傷が浅そうですね。

女神伝の感想書いている方が少なくて寂しく思っている中、こんな辺境ブログの感想にコメントしてくださり本当にありがとうございました。
今後の展開など、興味深い予想が聞けてとても嬉しかったです。
こちらこそこれからもよろしくお願いします。
Posted by 里佳 at 2006年08月11日 02:05
私も、最初は白昼夢はグラーシカとドミトリアスは殺されてミュカガ皇帝になるのかなと思ったんですけど、女神に捧げた物によってはミュカが皇帝にならない可能性もあるなと思いましたし、喪の女王4を読んだときに、グラーシカがバンティーカのようになっても面白いと思いました。ミュカが皇帝になると3大国の王はザカリア女神の関係者ばかりになるから、1人ぐらいザカリア女神と無関係の人が王でもいいと思います。それに、私がザカリア女神なら、ネフィシカみたいに信仰してくれても国を守るために母親を捧げて自分に縋る人間ではなくて、バンティーカやグラーシカのように自分に対する信仰心がまったくなくても神や国に己の全てを捧げても、神に頼らず人として努力を続ける人の方好きになると思います。
私もバンティーカが好きなので、彼女の一生を番外編で読みたかったです。バンティーカの人生は波乱万丈だったので5巻ぐらいでじっくり書いて欲しかったです。
Posted by さおり at 2006年08月11日 22:25
>さおりさん

グラーシカみたいな骨のある人が反抗するのも、遊び心のあるザカリアにとっては面白い出来事かもしれませんね。
女神に気に入られる方のグラーシカにとっては大変なだけかもしれませんが(笑)

バンディーカの話はホント番外編として読んでみたかったです。
裸一貫で玉座まで上り詰めたからには、数々の策謀etcがあったんでしょうが、それがほとんど省かれちゃってるのは本当に惜しいです。
女神の花嫁みたいな感じで読みたかったなぁと思いました。
Posted by 里佳 at 2006年08月12日 20:15
最近、1〜4巻を読み返して、イーダルの女装も決して本心を悟らせない道化じみた振る舞いもグラーシカの男装も男勝りで決して回りに弱みを見せられない性格も全部バンティーカに対する反発や出生に関する負い目や罪の意識から来たのかなと思いました。イーダルは実の父である弟に瓜二つだし、グラーシカはバンティーカに瓜二つだから、本当に嫌だったんだろうなと思います。イーダルとグラーシカの立場がどうなるか分からないけど、お互いにいい関係のままでいられればいいと思います。
Posted by お久しぶりです。 at 2006年08月29日 15:11
お久しぶりです〜☆
私もその意見に同意です。
バンディーカ姉弟がああいう結果になってしまったならなおさら、今後どのように状況が変化したとしても、イーダルとグラーシカには最後まで仲のいい姉弟のままでいてほしいなぁと思いました。
Posted by 里佳 at 2006年08月29日 22:28
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